こちらのサイトで何度も説明していますが、乳歯と言えどなるべく歯の神経を残すようにした方が体にとっては絶対良いです。
医療に絶対はありませんが、残せるなら絶対です。
その理由についてはこちらに詳しくお話ししていますので興味がある方はこちらをご覧下さい。
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我々歯科医が歯の神経をとらざるを得ないのは、残念ですが残すと生体にとって問題を起こすので(痛みが出たり、腫れたりなどの機能不全を起こす可能性が高い場合)神経(歯髄)に対する処置を行わなければならないのです。
乳歯の神経を守るには、乳歯の神経にばい菌を到達させないようにすれば良いのです(ぶつけてしまって神経が死んでしまう場合は別です)。
歯の神経と一緒に血管が走っていますし、センサーの役割をはたします。
可能な限り歯の神経を残した方が良いのです。
これは、むし歯が小さい段階で歯科医院で適切な処置を行うことです。
この場合の適切な処置とは、削ってつめるだけではなく、フッ素を塗ったり、食事指導を受けたり進行抑制することを含みます。
むし歯が深い状態になってしまったら、残念ですが現在の医療では神経の処置を行わなければなりません。
極力そうならないよう、予防処置がもっとも重要です、
しかし、むし歯になってしまう場があります。
お子さんは甘いものが好きですし、真面目に歯磨きを中々してくれません。
そして、歯科医院に行くのを嫌がっていてもむし歯は早期治療が重要になります。
今回は
1.予防的処置の中でも特に重要なこと
2.乳歯のむし歯治療を行う時にも考えなければいけないこと
について詳しく説明をしていきます。
1.予防的処置の中でも特に重要なこと
歯の神経を守ることは、その後の永久歯交換をスムーズに行わせてその後の食育も含めて間違いなくその後の人生に大きな影響を与えます。
そんな、歯ごときでそんな事と思われる方のいるかも知れませんが実はそうでも無いのです。
むし歯が多い子供は大人になってもむし歯が多いと言う結果(研究論文で)が出ています。
大人になってむし歯が多いと、歯を喪失する可能性が高くなります。
また噛むことが脳に与えるプラスの影響や、良好な噛み合わせが痴ほうの減少につながるという発表もなされています。
子供時代のお口の状態は人生を左右すると言っても過言ではないのです。
そこで、最も重要になってくるのが日常の歯磨きなのです。
フッ素入りの歯磨き粉を使用しているので大丈夫などと考えるお母さんもいますが、歯磨き粉よりもしっかり歯磨きすることが重要です。
しっかり歯磨きが出来ていれば、多少甘いものを食べても大丈夫です。
ただし、甘いものや甘い飲み物がお口の中に留まるとどんなに良く歯磨き出来ていてもむし歯になります。
この場合は、砂糖系の飲み物や食べ物を摂取したあとは、かならず良くうがいをしてお口の中に留まらないようにお家で注意しましょう。
日常の歯磨きが出来て、フッ素も上手く使用できてもお父さんお母さん(セルフチェックといいます)ではむし歯かどうか判断できない場合があります。
歯と歯の間(隣接麺と言います)むし歯は上からみても穴が開かないで進行することがあるからです。
気になる場合は定期的(歯科医院が定期的に管理を行う場合は、自費になってしまいますがお父さんお母さんが自主的に来院する場合は保険が適応されます)に管理してもらうのが良いでしょう。
2.むし歯を歯の神経に到達させないためには
予防的なことをおこなっていても、虫歯になってしまうことがあります。
むし歯が進行して歯の神経に達してしまうと、治療結果が良くないこと(普通のむし歯治療よりは)は前回にもお話をしましたが、むし歯が出来た時点で早期発見をして早期治療を行うことが重要です。
むし歯が小さいうちであれば再治療の可能性も低くなりますので、小さいうちに治療を行うことです。
深いむし歯でも歯の神経を保護する方法はありますので(深いむし歯を削って上に薬をひいて歯の神経まで侵入したばい菌を消毒しようとする方法)その方法を応用する歯科医院を探すのも良いでしょう。
これは、専門用語では間接歯髄覆罩と呼ばれる方法で(多くの場合水酸化カルシムとグラスアイオノマーセメントと言う材料を使用します)最近はこの方法で治療する歯科医院も増えています。
YOU歯科 院長 歯学博士 石井 教生
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