小さなお子さんが初めて歯科医院を受診してすぐに歯科治療を受けるのはなかなか難しいでしょう。
そのため、多くの歯科医院で歯科治療に慣れるためのトレーニングプログラムを採用している歯科医院が沢山あるでしょう。
一般的によく行われるトレーニングは歯科治療の際に使用する資料用の椅子(我々はこれをユニットと呼びます)にいきなり座ってもらって治療をするのではなく、プレイルームなどでおもちゃなどで遊んでもらい歯科医院になれるところから始ます。
慣れてきたらユニットに座ってもらって治療の練習をするというのが一般的な流れでしょう。
ただし、急性症状(痛い腫れているなど)がある場合で小さいお子さんでは押さえつけて治療せざるを得ない歯科医院がほとんどでしょう(痛くて泣いているのにトレーニングも何もありませんから)。
ユニットに座ってもらった後に、いきなり治療をするのではなく治療の際に使用したお水や唾液を子バキュームなどを触ってもらい治療に慣れてもらうのが一般的です。
バキュームというのはこちらです。
また、歯を削る道具であるタービンと言う器具などにも触ってもらい説明して納得してから行うというのがトレーニングの一連の流れになります。
タービンもバキュームも大きな音がします。
それだけ怖がるお子さんもいるでしょう。
その為、歯科医院に慣れて貰う必要があります。
この方法はTSD法(Tell Show Do:お話ししてから、実際に見せて、それから行う)と言う方法で、小児歯科の教科書にも載っています。
ただし、このトレーニングも言葉が通じる4~5歳位の時に初めて有効になります。
4歳位で言葉が通じないお子さんだとこのトレーニングをしても怖がって歯科治療を普通には出来ない場合があります。
その場合YOU歯科では、再度時間をとって慣れてもらうようにトレーニングを行うか、抑えつけて治療を行うかを保護者の方と相談しながら決めます。
経験的には、2度行っても嫌がることが多いです。
この時に注意して欲しいのは、お家で決して嘘はつかないようにして下さい。
「みてもらうだけで、治療はしないからね」などと言うと、次に歯科医院に行くことを更に嫌がるようになってしまいます。
確かに、お子さんからすると歯科医院は怖い所と言うイメージがあるのでしょう。
私自身も、昔小学生の女の子をもつお母さんに「前に行ってた、歯科医院は子供が行くのを凄く嫌がっていた」と言っていました。
期待して、「うちに来るのは嫌がっていませんでしたか?」と聞いたら「嫌がってるけで、前の所よりは嫌がってない」という回答でちょっとがっかりしましたが・・・・
歯科医院のネガティブなイメージを改善する為におもちゃを使用したりする歯科医院もあります。
当院も昔治療が終了するとおもちゃをあげていたこともありましたが、最近はおもちゃをあげてもあげなくても来院動機があまり変わらないと思い辞めました。
凄く嫌がるお子さんが出てきたら再開しようかと考えています。
YOU歯科 院長 歯学博士 石井 教生
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