大人が抜歯したあとと異なり小児では注意することが異なります。
小児においても、抜歯する際には注意しなければいけないことがあります。
それは、麻酔が効いているために起こることなのです。
この問題は大人と違い、小児ゆえに生じてしまうアクシデントです。
大人だと、麻酔が効いているということが解りますが小児にはそれを理解することができません。
そのため、わかっていないで放置すると問題が生じます。
その問題とは
1.麻酔が効いている状態が普通ではないので、面白がって抜歯した部位を指や舌で触ってしまうこと
2.麻酔が効いている口唇部分を面白半分にかじって腫らしてしまうこと
3.割合的には少ないですが熱い食べ物も感覚がないので、そのまま食べると熱傷(やけど)をおこしてしまいます
これらについて詳しく解説をして行きます。
1.麻酔が効いている状態が普通ではないので、面白がって抜歯した部位を指や舌で触ってしまうこと
抜歯した部分を舌で触ったりすると、傷になっている部分に刺激を与える結果になるので、治りがわるくなります。もっと酷いのは不潔な指で抜歯した部分をさわったりしてしまうと最悪化膿してしまうこともあります。
2.麻酔が効いている口唇部分を面白半分にかじって腫らしてしまうこと
麻酔が効いているので、感覚が鈍くなります。
当然ですが、痛みの感覚を取り除かないと抜歯ができません。その為、口唇を噛んでも痛みを感じることがありません。
その為、小児の場合は面白半分に口唇をかじってしまいます。
日本小児歯科学会ホームページより筆者改変して引用
こうなると、当然麻酔が切れた時に、痛くなります。
また、腫れてしまうことがあります。
3.割合的には少ないですが熱い食べ物も感覚がないので、そのまま食べると熱傷(やけど)をおこしてしまいます
お子さんに凄く熱いものを出される家庭は少ないと思いますが、外食などをする際は注意して下さい。
熱さにも麻酔によって鈍感になっていますから、解らないで食べてしまうと、あとから熱傷の症状になってしまうことがあります。
上記2つの事には特に注意して見ていて下さい。
要約すると、麻酔が切れるまでの間(平均して麻酔を打った時間から30分前後)は、指で触ったり噛んだりしないように保護者の方はしっかりと見ているようにしていないと上記のような事になって、抜歯以外で痛みや腫れがでてしまうことがあると言うことです。
YOU歯科 院長 歯学博士 石井 教生
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